- 精神障害があると就職が難しいって聞くけど本当？
- 精神障害者でもできる仕事を知りたい。
働き方に困っている精神障害者は多いでしょう。
この記事では障害者雇用を検討している精神障害者に向けて「精神障害者の仕事に対する実態と働ける仕事の見つけ方」を解説します。
これまで300名以上の障害者の相談にのってきた私が解説します。
この記事を読めば精神障害者の仕事の実態が分かります。
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精神障害者に仕事がない理由
精神障害は、統合失調症やうつ病、双極性障害などが該当し、脳の機能障害により精神症状や身体症状に変化が現れ、社会生活や日常生活に影響が出る状態のことです。
精神障害者の方は、仕事を見つけるのが難しいと考えている方も多いのではないでしょうか。
実際精神障害の方は、就職後3ヶ月で約3割が離職しており、知的障害や身体障害の方と比較し定着率が低い状況になっています。
精神障害者の方に仕事がないと言われる理由について、ご紹介します。
心身の状態に波がある
仕事をする上で安定して働き続けられる状態であることは、採用する企業にとって重要なポイントとなります。割り振られた仕事の進捗に影響が出てしまったり、仕事のペースを予測することが難しいためです。
しかし、精神障害者の方は環境の変化や対人関係において不安やストレスを感じやすく、体調を崩してしまう方が多い傾向にあります。また突発的に症状が悪化することもあり、急遽会社を休まざるを得ない状況も発生します。
特に会社に精神障害を抱えていることを伝えずに働く場合、周囲からのプレッシャーをより感じやすく、症状の悪化に繋がりやすいです。
そのため、障害があることを会社にオープンにせず働く一般雇用だけでなく、障害特性を会社に理解してもらった上で働くことのできる障害者雇用枠での就職も検討することがおすすめです。
特性を理解されにくい
精神障害者の方の場合、障害を抱えていることが見た目からでは分かりづらく、身体障害者や知的障害者の方と比較し、周囲から理解を得るのが難しい場合が多いです。
体調を崩してしまったときに、本人の努力不足や怠慢だと誤解を受けやすく、その状況がプレッシャーとなりさらなるストレスを抱えてしまう場合も少なくありません。
また目に見えない特性のため、本人も周囲の人に自分の特性を説明するのが難しいことも誤解されやすい原因です。
特に一般雇用で働く場合は、上司や同僚の中で話しやすい人にだけでも、自分の症状について伝えておくと、急遽休みが必要となった際にも理解を得やすくなります。
精神障害者の平均年収
実際に精神障害者の方の平均年収はどれくらいの水準なのでしょうか。
障害者全体の平均月収は約14.6万円で、精神障害者に限ってみると約12.5万円となります。障害の種類や程度、勤務時間によっても異なるため目安とはなりますが、高い水準とは言えないようです。
引用元：【人事向け】障がい者雇用の給料はどう決める？平均額や減額制度について解説
年収ベースでみると約150万円で、日本の給与所得者全体の平均年収443万円と比較しても低い水準となります。
ここまで差が出るのは雇用形態や時短勤務によるものが大きいです。雇用形態については、障害者雇用枠において契約社員や派遣社員といった非正規社員として就労する方の割合が多いです。非正規雇用の場合、昇給や賞与がない場合も多く年収が上がりづらい原因の1つとなっています。
また障害者雇用枠で働く精神障害者の方の約7割が時短勤務制度を活用しています。これもフルタイムで働く場合と比較し給与が低くなる理由となります。
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精神障害者でも働ける仕事
では精神障害者の方が働く上でどのように仕事を選ぶのが良いのでしょうか。
1つは障害者手帳を取得し、障害者雇用枠で就職することです。企業側に予め特性や症状について理解を得た上で働くことができ、時短勤務や通院による休暇も取りやすいです。
また職種選びでは、人間関係が原因でストレスを感じる方も多いため、多くのコミュニケーションを必要としない業務内容の方が働きやすい傾向にあります。具体的にどのような職種が良いのかご紹介します。
事務職
事務職は書類整理や経理業務などのデスクワークがメインの仕事になります。在宅ワークが可能な職場も増えており、1人で作業がしやすい仕事内容が多いです。
一度仕事を覚えてしまえば、口頭でのコミュニケーションが少なく、1人で黙々と仕事ができる環境と言えます。ExcelなどのPCスキルや、経理系に関連する簿記の資格を持っていると就職活動において有利です。
一方で職場によっては、電話対応を求められたり、資料作成等社内のコミュニケーションが多く求められる場合もあります。事務職は会社によって仕事内容が大きく異なるため、職場選びの際には注意が必要です。
エンジニア
エンジニアは、システムエンジニアやプログラマーとして、システム設計やプログラミングを行う仕事です。
一般的に見ても専門性の高い職種であり、その分必要なスキルを身につけるのも大変ですが、今後のスキルアップやキャリアアップが目指しやすい職種になります。
エンジニアは、ネット上で案件を獲得し、在宅で自分で稼ぐことも可能な職業の1つです。
特に人間関係へのストレスが大きい方にとっては、文面でのやり取りをメインに仕事ができ、精神的負担を減らすことができます。
エンジニアを目指す場合、就職の段階では一定の専門知識が必要となるため、就労移行支援や職業訓練などのサービスを活用し、スキルを身に着けてから就職するのがおすすめです。
軽作業、データ入力
軽作業は倉庫や工場での検品、梱包などが多いです。データ入力についても、マニュアル通りにデータを打ち込んでいくなど、どちらも比較的簡易的な内容が多いです。
仕事を覚えることに労力を割かずとも働き出せる内容が多く、黙々と作業を続けられるため、業務においてのコミュニケーションも少なくて済み、その点でストレスは感じにくいと言えます。
職場によっては荷物の積み下ろしなど体力のいる仕事が多く大変だったり、単純作業が逆に辛いという方もいるため、どのような仕事内容なのかは求人内容をしっかりと確認する必要があります。
障害者向け就活エージェントを使う
就職や転職においては、勤務地や勤務時間、業務内容など自分が安定して働くことのできる条件の整理が重要です。障害者の方向けの就活エージェントを活用すると、このような就活における準備段階からサポートを受けることができ、仕事探しや面接対策などもアドバイスをもらいながら進めることができます。
特に障害者雇用で就職する場合、企業に自分の障害特性をや必要な配慮がどのようなものかを伝える必要があります。どのように伝えるべきか難しいと感じる方も多いですが、これについても、企業との間に入ってもらうことができ、精神的負担も抑えながら就活することができます。
求人サイトで仕事探しから応募に向けた書類作成、面接対策までを自分1人でやることはかなり大変です。そのため就職活動や転職活動を行う際は、アドバイスをもらいながら進められるエージェントの利用がおすすめです。
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