- 発達障害を隠して就職しても大丈夫か不安
- オープンとクローズのどっちで就職しようか迷っている。
本記事では就職に悩む発達障害の方へオープン就労とクローズ就労のどちらがいいか?メリット、デメリットを解説します。
ぜひとも最後まで読んであなたにピッタリの求人を見つける第一歩を踏み出してください。
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発達障害など障害を隠して就職した人の70%は1年以内に辞める
見た目からは障害があると分かりづらい人たちが、敢えて障害を隠して就職を選ぶことがあります。
しかし、実際に障害を隠しながら働くのは様々な弊害があり、現実は非常に厳しいです。
その厳しさは、特に職場定着率へ表れています。
クローズ就労で働く障害者の離職率は、3カ月で約50%、1年以内で約70%です。
なぜこのような大きな数字になるかといいますと、クローズ就労は障害に配慮されないことが原因です。
障害を隠すのですから、当然に健常者と同じように働くことが求められ、症状や体調の悪化、または二次障害になるのが考えられます。
つまり、クローズ就労は明らかな配慮が足らないせいで定着が難しく、継続して働けないのです。
障害を隠して就職しても違法にはならない(クローズ就労はOK)
障害を隠して就職しても違法にはならないのか、気になりますよね。
結論から言いますと、障害を隠したまま就職しても違法にはなりませんし、障害を公表する義務もありません。
そのため、もし障害を公表したくない気持ちが強い場合は、就職先へ伝えなくても良いのです。
しかし、自身が割り振られた仕事をやり遂げるのに障害が影響しないと判断できる場合。
もしくは、自分の体調管理と仕事とが影響しあわない場合に限ります。
隠していても違法にはなりませんが、配慮はしてもらえず、全て自分管理の元となってしまうため、注意は必要でしょう。
クローズ就労の特徴
障害があるのを隠して一般雇用で働く状況を、「クローズ就労」と呼びます。
具体的に言えば、精神障害・知的障害・発達障害など見た目では分からない障害を持ち、更には障害者手帳も取得済みであること。
けれども、会社には障害の旨を伝えず健常者と同様に一般企業で働くのが「クローズ就労」です。
では、クローズ就労にはどのようなメリットがあるのか、デメリットは何か。
クローズ就労が向いている人、向いていない人について説明していきます。
クローズ就労のメリット
・就職先が見つかりやすい=求人が多い、受かりやすい
クローズ就労とは一般雇用のため、自分の希望に合った仕事や企業を見つけやすく、応募もしやすいです。
また、人材確保に苦労している企業に応募することで、受かりやすいとも言えます。
・給料が障害者雇用よりも高い
障害者雇用とは違って求人数も多く、自分の希望に沿った企業へ就職できるため、給料面での待遇も違います。
健常者との平均賃金を比べると、障害者雇用が平均14万6千円に対して健常者は30万7千4百円と、2倍近くも差があるのが特徴です。
・健常者と同じ扱いを受けられる
人によっては、自分の障害を知られたくない、特別扱いされたくない、配慮など必要としない人もいます。
そのような方は、クローズ就労をすることで健常者の人と同じ扱いをしてもらえる希望が叶うため、クローズ就労の方がメリットになるでしょう。
クローズ就労のデメリット
・障害に対する配慮はない
メリットの面で、「健常者と同じ扱いを受けられる」と書きましたが、実はそれがデメリットとして働いてしまいます。
クローズ就労するとは、障害を隠すこと。
つまり、企業は障害を知ることなく採用し、作業の出来や就労時間に加えて仕事量も健常者と同等のものを求めてきます。
・定着率は低く、離職率も高い
障害への配慮を受けられないため、体調や精神への影響が大きくなり、継続して働くことが難しくなります。
周囲にも相談がしづらく、障害によっては人間関係の悪化まで見られるかもしれません。
すると、離職も止むを得ず、当然のように定着率も下がります。
・障害を隠すのが難しくなる
障害を持っているにも関わらず、健常者と同じように振る舞うためには、相当な努力が必要と言われています。
そして無理をし続けると、症状の悪化や二次障害へと繋がってしまうのです。
他にも、作業ペースや言動や態度などで障害を疑われる、うっかり障害者手帳を見られるなど、障害が公になる可能性は至る所に潜んでいます。
・障害を隠して入社できても、最悪は解雇の可能性もある
法律上、障害者だからという理由で解雇にはできませんが、「不実記載」「不実申告」を指摘されるかもしれません。
その場合は、採用取り消しになり得るので注意が必要です。
クローズ就労がおすすめな人
敢えて障害を隠すことが向いている人もいます。
・気を使うので、障害を配慮してもらう必要がない
・特別に就きたい職があるものの、オープン就労には求人がない
・求人の多い都内ではなく、地方で職を探している
・キャリアアップを目指して、たくさん稼ぎたい
などの理由があれば、クローズ就労の方が向いていると言えるでしょう。
<h3>クローズ就労がおすすめできない人
就労は可能でも、体調や精神面に不安を覚える場合はクローズ就労に向きません。
誰かの手を借りたり、就労時間を短くしたり、休みの取りやすい環境を整える必要があります。
オープン就労の特徴
オープン就労とは、自分の障害を隠さずに就職活動や就労することです。
要するに、障害者雇用枠での就労を指します。
精神障害や知的障害、発達障害を持ち、障害者手帳を取得済み。
且つ、自分が障害者であることを上司や会社が認識している状態で働くのを「オープン就労」と呼ぶのです。
では、オープン就労にはどのようなメリットがあるのか、デメリットは何かを説明していきます。
オープン就労のメリット
・障害に対して配慮してもらえる
障害に対しての配慮は、オープン就労の最大のメリットともいえるでしょう。
例としては、業務量や業務内容の調整、上司との定期的な面談などクローズ就労で受けられないような、各々の障害に必要な配慮を十分にしてもらえます。
・様々なサポートが受けられる
日本には、障害者の就職支援を行う就労移行支援や、障害者雇用専門の転職エージェントなどがあります。
入社後に会社を訪ねたり、定期的な面談を設けたり、会社だけでなく他の外部機関とも連携したりと、彼らからは様々なサポートを受けられるのです。
・一般雇用枠では難しい大企業に受かりやすい
企業は障害者雇用促進法で、社員全体の2.3%にあたる障害者を雇う義務があります。
そのため、大企業は障害者雇用枠の採用に力を入れることになり、オープン就労を目指す人は受かりやすくなります。
ちなみに大企業に勤めるメリットは、充実した福利厚生やネームバリュー、制度やサポート体制が整っているなどでしょう。
・ミスマッチが起きにくい
オープン就労は、大前提として障害を企業に理解してもらった上での就労です。
どんな仕事ができるのか?どんな仕事が不得意か?などを確認し、仕事内容を自身に合わせた仕事へ調整してくれるなど、企業側も様々な配慮をしてくれます。
また、障害を理由に苦手なことや不得意なことを企業側に伝えることができるため、双方の食い違いは起きにくいです。
・長く安定して働ける
様々な配慮やサポートを受けて働けるため、クローズ就労よりに比べて安定して長く働くことができます。
障害者の雇用は障害の種類問わず離職率が高いです。
しかし、オープン就労ではサポート体制が充実しているため、早期離職を避けて長く安定して働けます。
オープン就労のデメリット
・そもそも正社員の求人数が少ない
オープン就労と一般雇用枠とを比較すると、正社員の求人数が圧倒的に少ないです。
そして、職種も一般雇用枠に比べて幅が少なく、職種が自由に選べない可能性もあります。
・給料が安い
障害者雇用の場合、サポート業務が中心であることや、責任のある仕事を任せないなどといった、キャリアアップを目指せない業務内容が多いです。
また、時短勤務であったり通院のために休みを取ったり、一般雇用に比べて働く時間が短いのも給料が安い原因となります。
・単純で簡単な仕事が多い
応用力を求められる仕事が苦手な人が多いため、変化が少ない事務職などルーティン業務の求人が多いです。
さらに、障害者雇用自体に慣れていない企業だと何を任せれば良いか分からず、単純で簡単な仕事ばかり任されてしまう可能性も高いです。
・障害を会社の人に知られる
オープン就労の場合、入社するまでにどこまで自身の障害を伝えるか?を聞かれます。
周りの人に障害を伝えて配慮をしてもらえる代わりに、ある程度の人に自身の障害を知られてしまうのは欠点といっても良いでしょう。
個人的には障害を公表するオープン就労がおすすめ
メリットとデメリットを挙げましたが、やはり個人的にはオープン就労をおすすめしたいです。
もちろん、求人数が少ない・給料が低い・正社員の求人が少ないなどといったデメリットはあります。
しかし、転職エージェントや就労支援の制度を利用することで、ある程度のデメリットは解消できるのです。
敢えてオープン就労を選び、転職エージェント等を利用するのも一つの手ではないでしょうか。
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